自己資本比率とは 経営者が知っておくべき定義と活用法

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自己資本比率

多くの経営者が売上や経常利益に目を奪われがちですが、会社の真の安定性、つまり「どれだけ倒れにくいか」を示す指標が「自己資本比率」です

この記事では、自己資本比率の基本的な仕組みから、銀行交渉を有利に進めるための目標値、そして比率を劇的に改善させる「磨きかた」について解説します。

自己資本比率とは何か?(計算式と意味)

自己資本比率とは、貸借対照表(B/S)における総資本(負債と純資産の合計)のうち、返済する必要のない「自分のカネ(自己資本)」が占める割合のことです。

計算式:自己資本(純資産合計) ÷ 総資産 × 100

この比率が高いほど、借入金に頼らない「筋肉質な財務体質」であることを意味します。逆に、過去の赤字が積み重なり、自己資本がマイナスになった状態を「債務超過」と呼び、極めて危険な状態と判断されます。

銀行が「自己資本比率」を最重視する理由

銀行は融資の可否を判断する「格付け(スコアリング)」において、自己資本比率を極めて高く配点しています。 銀行にとっての関心事は「貸した金が返ってくるか」です。自己資本が厚い会社は、一時的な赤字が出ても耐えられる体力があると見なされます。

合格ラインは30%以上です。このラインを超えていると、金利や担保、個人保証の有無といった条件交渉において、社長は銀行に対して非常に強気に出ることが可能になります。

自己資本比率を「磨く」2つのアプローチ

比率を向上させるには、大きく分けて2つの方法があります。

利益を積み上げる:毎期の当期純利益を黒字にし、内部留保(剰余金)を増やす方法です。王道ですが、時間がかかります。

総資産を圧縮する(オフバランス):実は、こちらの方が即効性があります。不要な土地や投資有価証券、不良在庫などを売却・除却し、その資金で借入金を返済します。分母である「総資産」が小さくなることで、自己資本の額が変わらなくても比率は劇的に向上します。

安定性の指標を「経営の規律」にする

強い会社をつくるためには、収益性(ROA)だけでなく安定性(自己資本比率)をセットで考える必要があります。

「企業体力 = ROA × 自己資本比率」と考え、合格点である「300(10% × 30%)」を常に意識した経営を目指してください。

自社の比率を正しく把握し、ムダな資産を削ぎ落とすことこそが、社長にしかできない最大の財務戦略なのです。


この記事の引用元:『社長の決算書の見方・読み方・磨き方』(ICOコンサルティング社長 古山喜章著)

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著者 古山喜章氏について:オーナー社長の困りごとを解決する助っ人として活躍する実力コンサルタント。
 大学卒業後、兵庫県の中堅食品メーカーに入社。主に管理部門のキーマンとして活躍、さまざまな経営改革や制度導入にたずさわる。
 2005年、儲けの構造を知り尽くした、わが国屈指の名経営コンサルタント井上和弘氏が率いる、株式会社アイ・シー・オー コンサルティングに参画。師匠の井上和弘氏からじかに井上式財務を学び、会社に残るおカネを最大化し体質を強化する財務改善、決算対策、銀行交渉、事業承継、相続問題などで抜群の実績を上げる。
 氏の現場のウラのウラを知り抜いた財務ノウハウと、社長と同じ目線に立った懇切丁寧な指導に、経営者から高い評価を得ている。

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この記事を書いた人

日本経営合理化協会 出版局です。「ビジネスを成功に導く」をコンセプトに経営用語と、その活用法を解説します。

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