「流動負債」と「固定負債」とは 経営者が知っておくべき定義と活用法

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流動負債」と「固定負債

貸借対照表(B/S)の右側は、会社が資産を保有するためにどのようにお金を手配したかを示す「資金の調達手段」を表します。

この調達手段のうち、いずれ返さなければならない「他人のカネ」が「負債」であり、支払期限の長短によって「流動負債」と「固定負債」の二つに分けられます。

流動負債:1年以内に支払うべき「短期の債務」

流動負債とは、決算日から1年以内に支払期限が到来する負債です。

主な科目には、買掛金や未払金、短期借入金などがあります。また、元々は長期借入金であっても、そのうち1年以内に返済予定の金額は「1年以内返済長期借入金」として流動負債に振り替えられます。

流動負債が多い状態は、近い将来の現金流出が多いことを意味するため、手元の現金(流動資産)とのバランスを示す「流動比率」を意識することが資金ショートを防ぐ鍵となります。

固定負債:長期間かけて返済する「安定した調達」

固定負債は、支払期限が1年を超える長期の負債です。

主なものに長期借入金や社債があります。固定負債による調達は、毎月の返済額を抑えつつ長期間資金を運用できるため、建物や機械設備といった「すぐに現金化できない資産(固定資産)」の購入資金として適しています。

また、身内から調達する「少人数私募債」などは形式上は固定負債ですが、銀行から自己資本に近い評価を受けることも可能な戦略的ツールとなります。

経営の安定を測る「上下のバランス」

財務管理で最も注意すべきは、固定資産をどの資金で賄っているかという「長期固定適合比率」です。

建物や土地などの固定資産を、短期的な流動負債(短期借入金)で賄っている状態(比率が100%超)は、短期的な返済負担が重くなり、資金繰りを極めて不安定にします。銀行が手続きの簡便さから短期借入を勧めてくる場合もありますが、長期的に稼ぐための資産は、長期の固定負債や自己資本で賄うのが財務の鉄則です。


この記事の引用元:『社長の決算書の見方・読み方・磨き方』(ICOコンサルティング社長 古山喜章著)

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著者 古山喜章氏について:オーナー社長の困りごとを解決する助っ人として活躍する実力コンサルタント。
 大学卒業後、兵庫県の中堅食品メーカーに入社。主に管理部門のキーマンとして活躍、さまざまな経営改革や制度導入にたずさわる。
 2005年、儲けの構造を知り尽くした、わが国屈指の名経営コンサルタント井上和弘氏が率いる、株式会社アイ・シー・オー コンサルティングに参画。師匠の井上和弘氏からじかに井上式財務を学び、会社に残るおカネを最大化し体質を強化する財務改善、決算対策、銀行交渉、事業承継、相続問題などで抜群の実績を上げる。
 氏の現場のウラのウラを知り抜いた財務ノウハウと、社長と同じ目線に立った懇切丁寧な指導に、経営者から高い評価を得ている。

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この記事を書いた人

日本経営合理化協会 出版局です。「ビジネスを成功に導く」をコンセプトに経営用語と、その活用法を解説します。

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