売上総利益とは

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売上総利益

損益計算書(P/L)において、経営者が真っ先に、そして最も高い意識をもって見るべき数字が「売上総利益」です

別名「粗利益(粗利)」や「付加価値」とも呼ばれ、まさにその会社の稼ぐ力の根幹を成す指標です。

売上総利益とは何か?

売上総利益は、年間の売上高から、仕入高や材料費などの「売上原価」を差し引いた利益です。

計算式:売上高 - 売上原価 = 売上総利益

この利益は、会社が提供する商品やサービスそのものが、市場でどれだけの価値として認められたかを示す「商品力」を表しています。

売上総利益が十分に確保できていなければ、その下にある営業利益や経常利益を出すことは不可能であり、「収益力」の最も重要なバロメーターとなります。

「商品力」(サービス)の衰えを見抜く

経営において大切なのは、売上総利益率の「推移」「商品力が落ちている」という危険なサインです。

顧客に飽きられている、あるいは競合との価格競争に巻き込まれている可能性が高いため、早急に仕入業者の見直しや商品戦略の再構築が必要です。

業種別の特性と「真の商品力」を知るコツ

理想的な売上総利益率は業種によって大きく異なります。

小売・メーカー・飲食業:付加価値を付けやすいため、60%〜70%前後が一般的です。

卸売業:右から左へ流す機能が主のため、15%程度が標準的です。

サービス業:原価(変動費)がほぼ存在しないため、100%に近い数値となります。

ここで注意すべきは、製造業などで「製造原価報告書」を作成している場合です。そこには労務費や減価償却費などの固定費も「原価」として含まれていますが、これらを引いた後の数字では商品本来の稼ぐ力が見えにくくなります。

社長が現場の「商品力」を正しく把握するためには、純粋な材料費や外注費(変動費)のみを差し引いた「真の売上総利益」で計算し直すことが不可欠です。

粗利こそが経営のすべての源

「利は元にあり」という言葉通り、売上総利益は給与、家賃、そして将来の投資をまかなうための源泉です。

単に売上額を追うのではなく、「いかに少ない原価で高い付加価値を生み出すか」という商品力の追求こそが、強い会社をつくるための第一歩となります。


この記事の引用元:『社長の決算書の見方・読み方・磨き方』(ICOコンサルティング社長 古山喜章著)

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著者 古山喜章氏について:オーナー社長の困りごとを解決する助っ人として活躍する実力コンサルタント。
 大学卒業後、兵庫県の中堅食品メーカーに入社。主に管理部門のキーマンとして活躍、さまざまな経営改革や制度導入にたずさわる。
 2005年、儲けの構造を知り尽くした、わが国屈指の名経営コンサルタント井上和弘氏が率いる、株式会社アイ・シー・オー コンサルティングに参画。師匠の井上和弘氏からじかに井上式財務を学び、会社に残るおカネを最大化し体質を強化する財務改善、決算対策、銀行交渉、事業承継、相続問題などで抜群の実績を上げる。
 氏の現場のウラのウラを知り抜いた財務ノウハウと、社長と同じ目線に立った懇切丁寧な指導に、経営者から高い評価を得ている。

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この記事を書いた人

日本経営合理化協会 出版局です。「ビジネスを成功に導く」をコンセプトに経営用語と、その活用法を解説します。

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